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くそなぞなぞとは、何らかの「くそ」な要素を有するなぞなぞである。「クソなぞなぞ」とも表記される。類義語に「カスなぞなぞ」がある。


概要[]

「くそなぞなぞ」という言葉には統一された定義が存在せず、各個人がそれぞれの解釈に基づいて運用している。そのため、「くそ」の意味するところが出題者によって異なる場合が多い。くそなぞなぞ文化は、「クソなぞなぞbot」に代表されるように、X(旧Twitter)を中心に独自の進化を遂げてきた。以下は、代表的なくそなぞなぞの特徴である。

くそなぞなぞの特徴の一例[]

  • 理不尽、正答不可能
    • 論理の整合性に欠けるくそなぞなぞは、解答者に不快感や苛立ちを引き起こす。正答や解説を聞いても、釈然としない場合もある。
    • 「偽のヒントで尤もらしい答えにミスリードさせておきながら、実際の正答は異なる」というパターンも存在する。
  • 下品、俗っぽい
    • 下ネタを扱ったくそなぞなぞを出題する際は、TPOが適切かどうかを注意する必要がある。
    • 「くそ」に関するなぞなぞは、文字通りくそなぞなぞといえる。
    • 下ネタに限らず、児童向けのなぞなぞでは到底用いられないような奇抜なワード(難語、スラングなど)が用いられることがある。
  • もじりの多用
    • 特定の単語の一部をもじって解答するくそなぞなぞでは、造語や架空の言葉(存在しない言葉)が正答になる。
    • 音韻的な重なりに対する敏感さや、遊び心をもっていると解きやすい。
    • 柔軟な正答の可能性があるため、このタイプのくそなぞなぞでは特に解の一意性が崩れやすい。

これらの特徴によって、くそなぞなぞは非合理的で、荒唐無稽で、笑いを誘うものになっている。解けたときのひらめきの喜びよりも、解けなかったときの呆れによりおもしろさを生み出す構造は、クソ謎とも共通する。まれに、極めて破綻したくそなぞなぞに対して正答を導くことができる者も存在する。

X以外のメディアでも、くそなぞなぞは出題される。なぞなぞサイト『なぞQ』や、劇場版『名探偵コナン』の阿笠博士のクイズについて、一部問題がくそなぞなぞではないかという指摘もある。また、くそなぞなぞを扱ったYouTuberの企画も散見される。

くそなぞなぞを扱うYouTuber[]

  • リドラの謎解きチャンネル
    • 上記の「もじりの多用」に該当するくそなぞなぞがコラボ回で出題されることが多い。
  • カプリティオチャンネル
    • 「クイズ作家が本気で作ったクソなぞなぞ」というシリーズが存在する。


くそなぞなぞ Beginner Contest[]

先述の通り、くそなぞなぞはXの一部界隈で人気を博しており、そのひとつが競技プログラミング界隈であった。競技プログラミング界隈では、2016年頃からくそなぞなぞブームが始まり、てぃーいけなどの手により本来コンテストに不向きな娯楽であるはずの「くそなぞなぞ」をコンテストにする試みもいくつか実践されてきた。

2020年3月15日、競技プログラミングのコンテストである AtCoder Beginner Contest に準えて、しゃく(Suunn)(以下、小さい半角括弧内はコンテストサイトでのID)りきぽん(Ricky_pon)により、くそなぞなぞ Beginner Contest の第1回大会が HackerRank 上で開催された。略称は「くBC」などで、「くそなぞなぞ Beginner Contest 001(くBC001)」のように3桁のナンバリングがなされている。コンテストでは、定められた制限時間内に問題を解き、正答した問題に応じた配点の合計が得点となる。得点が同じだった場合、最後に正答した時刻に基づいて順位が決定される。多くの場合、コンテストはA〜Fの6問構成であり、配点は 100-200-300-400-500-600 となっている。配点が高いほど難易度が高い傾向があるが、しばしば低配点問題の正答者が少なくなる逆転現象が起こる。パフォーマンスに基づくレートシステムが施行されており、くBCのRated対象は1999以下。

2020年4月18日には、AtCoder Regular Contest に準えた高難易度のRatedコンテストである くそなぞなぞ Regular Contest (くRC)も開始した。くRCのRated対象は2799以下。また、2020年5月20日には、低難易度のRatedコンテストである くそなぞなぞ Short Contest(くSC)も開始した。くSCのRated対象は1199以下。現在までに行われているくそなぞなぞのRatedコンテストは、くBC・くRC・くSCの3種類であり、最も頻度が高いのはくBCである。非公式な場面では、これらコンテストが「くBC」と総称されることもある。

2020年12月24日、くそなぞなぞ Advent Calendar 2020 内で、Codeforces に準えたくそなぞなぞコンテストサイト Shitforces がお披露目された。制作者・管理者は店長(shop_one)。これにより、くBCやくRCは HackerRank から Shitforces へと移行した。このサイトでは、くそなぞなぞに限らず、様々な自作コンテストを開くことができる。にくまき(nikuroll)EM(emazem)など、くそなぞなぞのコンテストで活躍する競技謎解きプレイヤーも存在する(にくまきはかねてより競技プログラミングにも参加している)。また、謎垢(nazoac)(tofu_dra)わんど(wand)らによって、Shitforces内で行列推理数列推理のコンテスト(行BC、行RC、数BC など)も開催されている。

くそなぞなぞのRatedコンテストで出題される問題は、ある程度は合理的に解答を導くことが可能になっている。これは、くそなぞなぞが競技化されるにあたり、「くそ」の要素が抑制されていることを意味する。とはいえ、俗っぽい口語表現やもじりの多用はくそなぞなぞのRatedコンテストでも健在である。

なお、遊戯として親しまれていたものを競技化している例として、他にスポーツチャンバラ、スポーツ雪合戦、スポーツカイト、枕投げ大会、スイカの種飛ばし大会、競技かるた、競技クイズ、競技謎解きなどが挙げられる。特に競技クイズや競技謎解きに対して、「『出題者』が存在している限りは問題に偏りが生じるため、公平公正な競技たりえない」とする批判がある。くそなぞなぞも出題者が存在する点で共通しており、公平公正な競技として適していないはずだが、現状ではそのような批判を免れている。(くそなぞなぞにそのようなことを言っても仕方がないので)

くそなぞなぞは謎解きなのか?[]

  • RIDDLERが運営する「リドラの謎解きチャンネル」が出題しているので、くそなぞなぞは謎解きである。
  • 『SCRAP presents 謎図鑑』ではなぞなぞを謎解きの一類型として位置付けている[1]ので、くそなぞなぞは謎解きである。

関連項目[]

外部リンク[]



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