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謎解き > 題材 > ボードゲーム > 将棋

将棋ボードゲームの一つ。

謎解きにおける将棋[]

将棋は、謎解きの題材に使われることがある。しかし、特別な知識検索に依存せずに老若男女が楽しめる謎解きを目指して制作する場合には、駒の動きや種類、初期配置のような基本事項を扱うことの可否すらも慎重に検討していく必要がある。

基本的な知識[]

駒の種類[]

将棋の駒は8種類あるが、玉将と王将を区別する場合は9種類になる。ちなみに、オセロの石が1種類、チェスの駒が6種類である。なお、実際の棋譜では、玉将と王将はいずれも「玉」「玉将」と表記される。下表の「全」「圭」「杏」は詰将棋などでの表記のひとつであり、実際に駒の裏面に書かれているのは「金」の崩し字。

「歩」の裏が「と」であることは特に謎解きで出題されやすい。また、駒の名称を漢字で書いたときに含まれる曜日も頻出。いずれの駒も木製で上から見ると五角形のように見えるため、その五角形のシルエットや色合いで将棋関連の謎解きであることを示唆する場合も多い。

駒の種類 一文字表記 読み方 成駒     自陣の枚数
玉将/王将 玉/王 ぎょくしょう/おうしょう       1
飛車 ひしゃ 龍王 りゅうおう 1
角行 かくぎょう 龍馬 りゅうめ(りゅうま) 1
金将 きんしょう       2
銀将 ぎんしょう 成銀 なりぎん 2
桂馬 けいま 成桂 なりけい 2
香車 きょうしゃ 成香 なりきょう 2
歩兵 ふひょう と金 ときん 9

駒の動き[]

各駒が移動・攻撃できる範囲を「利き」「利き筋」などと呼ぶ。細かい禁止事項はあるが、謎解きにおいては最低限以下の事項を押さえておくと良い。金将と銀将の利き筋に注意する。五十音表のような盤面と組み合わせて謎解きが出題されることがある。

  • 玉将/王将 周囲の8方向(縦・横・斜め)に1マス動ける。チェスのキングと同じ。
  • 飛車 前後左右に何マスでも動けるが、駒を飛び越えてはいけない。チェスのルークと同じ。強い。
    • 龍王 飛車と王将の動きができる。飛車の死角を補っているイメージ。
  • 角行 斜めに何マスでも動けるが、駒を飛び越えてはいけない。チェスのビショップと同じ。強い。
    • 龍馬 角行と王将の動きができる。角行の死角を補っているイメージ。
  • 金将 前後左右・斜め前の6方向に1マス動ける。斜め後ろの2方向には進めない。王の補佐役のイメージ。
  • 銀将 前・斜め前、斜め後ろの5方向に1マス動ける。左右と後ろの3方向には進めない。王の補佐役のイメージ。
  • 桂馬 前へ2、横へ1の位置に動ける。チェスのナイトの4分の1の行動範囲。いわゆる桂馬跳び。
  • 香車 前に何マスでも動けるが、駒を飛び越えてはいけない。香木を運ぶ車が由来。
  • 歩兵 前へ1マス動ける。弱い。
    • 成銀、成桂、成香、と金 すべて金将と同じ動き。

初期配置[]

将棋盤は9×9の81マスであり、九九表と同サイズ。オセロ盤やチェス盤が8×8の64マスであるのに対して、将棋の自陣の駒の数は20個であるため、将棋の初期配置の空きスペースは41マス。将棋の初手は30通り。

右上を「1一」として漢数字と算用数字で座標が表記される。どの駒をどのマスに動かしたかを記録したものが「棋譜」である。

             
             
             
             
             

※玉将と王将の違いを無視すれば点対称、角行と飛車を除けば線対称

将棋の用語[]

詰み(つみ)[]

  • 将棋の最終的な目標は、相手の玉将/王将を取ることであり、相手の動きに依存せず王将を取れる状態(詰み)に持ち込むと勝利が確定する。チェスにおけるチェス#チェックメイトと同義である。

王手(おうて)[]

  • 相手が何もしなければ、玉将/王将を取れる状態のこと。

投了(とうりょう)[]

  • 詰みより前に負けを宣言すること。

盤面、自陣、敵陣[]

  • 盤面のうち、手前の3段を自陣、奥の3段を敵陣と呼ぶ。

成る(なる)[]

  • 飛車・角行・銀将・桂馬・香車・歩兵は、敵陣に入ると駒を裏返して「成る」ことができ、名称や動き方が変化する。

発展的な知識[]

全体戦謎解きなどでは、以下のような少し踏み込んだ知識が出題されることがある。それぞれの詳細は割愛する。

ルール・用語[]

  • 駒を並べる順番には、「大橋流」と「伊藤流」がある。いずれも王将または玉将を最初に並べる。
  • 実力差のある相手が戦う場合、「手合割」というハンデが設けられることがある。上位者の駒を減らしておくことを「駒落ち」と呼ぶ。例えば、「四枚落ち」は飛車、角行、香車を落とすことを指す。ハンデなしで戦うことを「平手」と呼ぶ。
  • 先手・後手は「振り駒」で決めることもあるが、プロの対局ではあらかじめ抽選で決められることも多い。
  • 持ち時間に関するルールに、「切れ負け」と「秒読み」がある。
  • 「振り飛車」と「居飛車」という二大戦法がある。「囲い」の種類を基準にした戦法の分類もある。長年の研究によって最善の手とされた、決まった形の指し筋のことを「定跡」と呼ぶ。(囲碁では「定石」と表記する)
  • 将棋とチェスとの決定的な違いは、「持ち駒」という取った駒を再利用できることである。これにより、考えられる局面のパターンが膨大になっている。なお、将棋は「指す」もの、囲碁は「打つ」ものであるが、持ち駒を盤上に置く動作は「打つ」と呼ばれることがある。
  • 最も有名な反則行為に、「二歩(にふ)」がある。これは、すでに歩兵が配置されている筋に持ち駒から歩兵を配置することを禁じるルールである。他にも、「打ち歩詰め」や「二手指し」など、多数の反則行為がある。
  • 同一局面が4回現れた場合は「千日手」となる。
  • 2日がかりで将棋を行う場合、1日目の終了時に次の差し手を紙に書いて封筒に入れることがある。これを「封じ手」と呼ぶ。
  • 将棋駒には、英語圏での一文字表記も存在する。例えば、王将または玉将はK(King)、龍王は+R(Promoted Rook)またはD(Dragon)と表記される。
  • 棋譜をリアルタイムで記録するときは、速記のための略字・記号が用いられる。例えば、王将または玉将を表す「O」、飛車を表す「ヒ」、龍王を表す「リ」、角行を表す「ク」、龍馬を表す「マ」、金将を表す「ヘ」、銀将を表す「ヨ」、桂馬を表す「土」がある。

道具[]

  • 将棋盤や囲碁盤の足はクチナシをかたどっている。これは、「勝負に口を挟んではならない」という意味とされる。
  • 将棋盤や囲碁盤の材質として最上とされるのは榧(かや)の木。
  • 将棋盤の中央のマスは戦局を左右するため「天王山」と呼ばれる。
  • 山形県天童市は、日本で使われる将棋の駒の9割以上を生産しており「将棋の街」として有名。
  • 将棋盤のマスの数にちなんで、数え年81歳のお祝いを「盤寿」という。

制度[]

  • 将棋には、「8大タイトル」と呼ばれる重要な公式戦がある(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、叡王)。タイトル間には序列があり、「竜王戦」は最高の賞金額を誇り、「名人戦」は最も歴史が長い。主催企業の多くは新聞社。2023年、藤井聡太が八冠を独占している期間があった。
  • 6級から三段までの人は「奨励会」というプロ棋士養成機関に入る。四段を取得するとプロになることができる。
  • 男女の区別のない「プロ棋士」とは別に、女性のみの「女流棋士」という制度がある。女流棋士にも固有のタイトル戦がある。
  • なお、囲碁にも「7大タイトル」と呼ばれる重要な公式戦がある。

本将棋以外の将棋[]

どうぶつしょうぎ[]

  • 盤面は4×3の12マスで、将棋を簡略化したゲーム。駒は「ライオン」「ぞう」「きりん」「ひよこ」の4種類が1つずつ。コンピュータによる解析で後手必勝であることが知られている。ライオンは王、ぞうは角、きりんは飛、ひよこは歩と同じ動きをする。ひよこは成るとにわとりになる。
  • 外部リンク:どうぶつしょうぎ-Wikipedia

大局将棋[]

  • 盤面は36×36の1296マスで、知られている将棋としては最大の駒数・盤面をもつ。駒は209種類、402×2=804枚ある。「摩訶大大将棋」「天竺大将棋」など、他の多くの盤上遊戯からも駒を取り込んでいる。動物の名前を冠した駒が多い。
  • 外部リンク:大局将棋-Wikipedia

はさみ将棋[]

  • 歩兵のみを用いた簡易的な遊びである。盤面は9×9と同じものを使用する。
  • 外部リンク:はさみ将棋-Wikipedia

軍人将棋[]

  • 軍人将棋(ぐんじんしょうぎ)、行軍将棋(こうぐんしょうぎ)。駒には、少尉から大将までの各階級の軍人、タンク、飛行機、騎兵、工兵、地雷などの種類があり、駒にはそれぞれ相性もある。盤面も9×9の将棋盤とは異なる。
  • 外部リンク:軍人将棋-Wikipedia

詰将棋[]

  • 将棋のルールを用いたパズルである。藤井聡太は詰将棋解答者・詰将棋作家としても活躍していたことがある。橋本孝治による作品「ミクロコスモス」は最長手数の詰将棋であり、1525手を要する。なお、詰将棋の手数は常に奇数である。
  • 外部リンク:詰将棋-Wikipedia

将棋に関連するパズル[]

  • 利かずの駒並べ」「推理将棋」「桂馬拾い」などがある。利かずの駒並べはチェスのエイト・クイーン問題、桂馬拾いはチェスの「ナイト・ツアー」に相当する。
  • 外部リンク:利かずの駒並べ-Wikipedia
  • 外部リンク:推理将棋-Wikipedia
  • 外部リンク:ナイト・ツアー-Wikipedia

将棋の認知について[]

  • 羽生善治や藤井聡太をはじめとする実力のある棋士が登場したり、将棋を題材にした漫画や映画が話題になったりすると、世間では「将棋ブーム」が巻き起こる。一方で、将棋のルールの認知度については、必ずしも高いとは言えず、将棋を遊んだことがない人も少なくない。将棋のルールを知っている人の割合に関しては、複数の調査結果があるが、一貫して男性は7割前後、女性は3割前後となっている。[1][2]

トリビア[]

  • チェスと同様、古代インドのチャトランガが起源であると考えられている。

関連項目[]

  • チェス
  • オセロ
  • 囲碁
  • 麻雀
  • ボードゲーム

外部リンク[]

謎解きの種類
言葉遊び しりとり/日本語-英語変換謎/対義語/類義語/文字種変換/文字-記号変換/いろは歌/五十音/たぬき暗号/同音異義語/あるなし/アナグラム/回文/パングラム/なぞなぞ/くそなぞなぞ/赤青紫謎/法則謎
パズル クロスワード/スケルトン/ロジックワード/タイムループ/ポリオミノ/魔方陣/迷路/和同開珎/ペンシルパズル
題材 数字/アルファベット/漢字(常用漢字,教育漢字,カタカナに見えるパーツ)///都道府県/市区町村//元素/将棋/麻雀/モールス信号/点字/Unicode/QWERTY配列
その他 新五十音表謎/とりけら謎/検索謎/知識謎/クソ謎
謎解きの形式
形式 大謎/中謎/小謎/ベタ問/メタ解き/一枚謎/四枚謎/実写謎//インク謎/白い謎
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