QWERTY配列(クワーティはいれつ、クアーティはいれつ、クウェルティはいれつ)は、キーボードの文字入力配列のひとつ。本項では、QWERTY配列以外のキーボードの配列や「みかか変換」についても解説する。
概要[]
主に英語圏で使用されるキーボードの文字入力配列の一つで、最も一般的な配列とされている。日本の現在のJISキーボードも、QWERTY配列をベースにしている。QWERTYという名前は、キーボードの左上に並んでいる最初の6文字「Q」「W」「E」「R」「T」「Y」に由来している。
QWERTY配列は、19世紀後半にアメリカの発明家クリストファー・レイサム・ショールズ(Christopher Latham Sholes)によって考案された。ショールズは、最初の商業的に成功したタイプライター「ショールズ・アンド・グリデン・タイプライター」を設計する中でこの配列を採用した。初期のタイプライターでは、キーを高速に打ち込むと内部の金属アームが絡まる問題があったため、ショールズはよく使われる文字が連続して押されにくくなるように配列を工夫した。
多くの場合ホームポジションの「F」「J」のキーには突起があり、タッチタイピングに有用である。「W」「A」「S」「D」のキーは、ゲームで矢印キーの代わりに使われる。
特徴[]
QWERTY配列は、ある程度は英語の使用頻度に基づいて設計されているが、必ずしも効率的な配置とは言えない。たとえば、頻繁に使用される母音や子音が手の動きが多い位置に配置されていることがある。それでも、長い歴史を経て多くの人々が慣れ親しんでいるため、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレットなどのデバイスで標準配列として採用されている。
他の配列との比較[]
QWERTY以外にも、効率性を重視した配列が提案されている。
- Dvorak配列 1930年代にオーガスト・ドヴォラックによって設計されたキーボード配列。タイピングの効率性と快適さを重視している。最も使用頻度の高い文字をホームポジション(中指や人差し指が届きやすい位置)に配置し、手の移動を最小限に抑える設計が特徴。これにより、QWERTY配列に比べて手の疲労が軽減され、入力速度が向上するとされている。
- Colemak配列 2006年にシャイ・コールマンによって設計された近代的なキーボード配列。QWERTY配列との互換性を保ちながら効率性を向上させることを目的としている。QWERTYからの変更が少なく(17キーのみ変更)、学習コストが低い点が特徴。Dvorakと同様、頻出する文字をホームポジションに配置し、タイピングの手の動きを抑える設計になっている。Dvorakよりも移行が容易である点で人気が高まっている。
大西拓磨は、自身でも「大西配列(日本語用、ローマ字入力)」や「小西配列(英語用、フリックキーボード)」を考案し、大西配列にも使える物理配列として「おさかなキーボード」を開発している。その他、「QWERTY配列はゴミ」というサムネイルの代替配列紹介動画や、標準配列禁止のタイピングコンテスト「Alternative Typing Contest」の動画を発信している。謎解き界では、高井茅乃やその世話役がDvorak配列を常用している。
謎解きとQWERTY配列[]
これまでに、以下のような謎解きが出題されている。全体戦謎解きで出題されることもある。
- みかか変換・みかか暗号 JISキーボードにおいて、かな入力モードで「N」「T」「T」とタイプすると「み」「か」「か」と入力される事に由来する、かな入力⇄ローマ字入力の変換。
- 暗号解読の手法のひとつに頻度分析がある。英文において頻出する文字である「e」「t」「a」「o」「i」「n」はそれぞれ「い」「か」「ち」「ら」「に」「み」に対応する。ローマ字で書かれた日本語の文で2分の1程度を占める「a」「i」「u」「e」「o」はそれぞれ「ち」「に」「な」「い」「ら」に対応する。これらのひらがなが多く登場する意味の通らない文字列を見たら、みかか変換(かな入力→ローマ字入力)による復号を試みるとよい。
- 逆に、英数字と記号(-@;:],./_)で構成された意味の通らない文字列を見たら、みかか変換(ローマ字入力→かな入力)による復号を試みるとよい。
- みかか変換に基づいて暗号化/復号ができるツールも存在する。 https://tools.m-bsys.com/original_tools/mikaka.php
- QWERTY配列と他の配列を対応させる単一換字式暗号
余談[]
- QWERTY配列では、最上段の文字だけで「typewriter」を打鍵できる(リポグラム)。また、そもそもQWERTY配列は typewriter を綺麗に打鍵できるように設計されているという説も存在する。
- みかか変換で、「type」は「かんせい」に対応する。このように、変換前・変換後ともに意味の通る言葉になるような例は限られているので、ある程度は覚えておくと謎解きにおいて有利になるかもしれない。
関連項目[]
外部リンク[]
謎解きの種類
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言葉遊び | しりとり/日本語-英語変換謎/対義語/類義語/文字種変換/文字-記号変換/いろは歌/五十音/たぬき暗号/同音異義語/あるなし/アナグラム/回文/パングラム/なぞなぞ/くそなぞなぞ/赤青紫謎/法則謎 | |
パズル | クロスワード/スケルトン/ロジックワード/タイムループ/ポリオミノ/魔方陣/迷路/和同開珎/ペンシルパズル | |
題材 | 数字/アルファベット/漢字(常用漢字,教育漢字,カタカナに見えるパーツ)/色/暦/都道府県/市区町村/国/元素/将棋/麻雀/モールス信号/点字/Unicode/QWERTY配列 | |
その他 | 新五十音表謎/とりけら謎/検索謎/知識謎/クソ謎 | |
謎解きの形式
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形式 | 大謎/中謎/小謎/ベタ問/メタ解き/一枚謎/四枚謎/実写謎/塔/インク謎/白い謎 | |
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